PREXスタッフのコラム
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帰任挨拶

 4月30日付で、ダイキン工業株式会社へ帰任します。
PREXへの出向を通じて、様々な分野の方々と一緒に仕事ができたことは幸運でした。
この経験をダイキン工業での次の仕事に活かしたいと思います。皆様12年間本当にありがとうございました。





初めまして! 中谷浩之です!

初めまして! 中谷浩之です!



4月1日付けで住友電気工業から出向して参りました中谷です。
1983年に入社以来、家電製品や車載機器の内部に使用される細径耐熱電線や テープ状の配線材料の営業を担当させて頂きました。PREXの皆さんと馴染み の深いパナソニックさんやダイキンさん等が、まさにお客様になります。 間接的ではありますが、顧客ニーズに応える最適製品を提供し、新製品の開発 に貢献出来た事は、大きな喜びでした。
PREXでの業務内容は、従来とは全く 異なるもので、緊張感一杯ですが、研修員や委託元のニーズに応え、最適な 研修を提供するという意味では、基本の考え方は、同じとも感じています。 人材育成や国際交流を通じて開発途上国や関西企業の発展にお役に立てる様、全力で頑張ります。宜しくお願い致します。

<研修レポート>今、日本に足りないこと(2017年2月)

12 月に実施した関西アジアフォーラムの「公開 フォーラム」では、アセアンから8 カ国11 名の経済 団体幹部が参加しました。参加者には、日本企業の経 営や技術力等に高い関心を持っていただいた一方で、 日本の抱える課題についてご意見をいただきました。 コメントをご紹介します。

  • 「 人材育成のため日本に人を送ったり、ベトナムに講師を受け入れたりする協力関係を持ちたい。JICAなどのサポートはあるが、さらに充実させてほしい」(ベトナム建設コンサルティング会社、会長)
  • 「 日本から学ぶだけでなく、それぞれに個性のある各国の特徴を活かしてビジネスを発展させるなど、日本もASEAN から学べることがあるのではないか。『人と人とのつながりが国と国を結びつける最も確実な基盤である』という、アウンサンスーチー氏の言葉を紹介したい」(ミャンマー旅行業、社長)
  • 「 日本は、ASEAN をとりまく環境が大きく変化していることを認識してほしい。消費者も日本製より韓国製を選ぶ傾向が強まる中、日本はイノベーションをよりいっそう進める方向で戦略を立て直す必要があるのではないか。Wi-Fi に限らずe コマースの分野で日本は中国に後れを取っているのではないか。ASEAN の消費者が直接商品を購入できるようなサービスが、日本企業からは提供されていない」(タイ工業連盟副会長)
  • 「 日本の企業文化は決定に時間がかかりすぎるのではないか。完璧になるまで待つのは好ましくない。職業訓練は重要なので、人事交流プログラムやインターンシップなどの形でOJT の機会を提供してもらいたい。アジアの持続的発展のためには人材育成が重要である」(カンボジア、消費者向け商品販売会社部長)
  • 「“ Look East”政策の下、長年にわたる関係を通して日本から多くを学び、様々な協力関係が構築されている。今回の来日で公共のWi-Fi サービスなどの面は、ASEAN 諸国が先行していると思った。そのような面では日本が我々から学べるところもあるのではないか」(マレーシア日本経済協議会副幹事)
  • 「 長年取引が続いていた日本企業が、価格や意思決定のスピードなどを理由に中国企業に取って代わられている。日本の強みである人材育成や勤勉さなどの企業文化が、わが国で存在感を失いつつある。大変残念だ」(ミャンマー、貿易建設業社長)
  • 「 言語の障壁が深刻である。英語で直接コミュニケーションできないのは問題だ」(フィリピン、不動産関連会社最高執行責任者)


<研修レポート>研修事業は、変化している(2017年2月)

研修事業は、変化している

私がPREX で働き始めた1990 年代初め、PREXは主にアジアの国々に対する研修事業を実施していました。当時は中国からの研修員が一番多かったのですが、経済発展の面では日本との間にまだ隔たりがあり、研修員の中には、支給された日当を節約するため、食事を十分にとらない方もあったほどです。それが今ではGDP で中国は日本を追い越し、東南アジアをはじめとする途上国も目覚ましい成長を遂げつつあり、私たちの実施する研修事業も、日本の経験に学んでもらうというものから、お互いに学びあうものへと変化してきています。

経験を共有し学びあう場

9-10 月に実施した「JICA 観光人材育成研修おもてなし」は、途上国の経済発展を支える柱の一つである観光産業におけるサービスの質を、日本の優れた「おもてなし」を参考に、より向上させるための人材を育成するという目的で企画されたものです。「日本の優れたおもてなしとは、何だろうか?」という問いに対する答えは多様にあり、またそれぞれの国の事情も異なり、そのままの形で持ち帰ることはできません。実施に当たっては、研修員が自ら考えるとともに、他の国の研修員や日本人とのディスカッションを通じて理解を深める形としました。参加した各国の研修員は、日本のおもてなしの事例紹介を通じて、自国のおもてなしの素晴らしさを再認識し、お互いの経験を共有しながら学びあうことができました。(研修員の声は次ページで紹介しています)

アセアンの経済人との学びあいの場

11 月末に実施した関経連主催の「関西アジアフォーラム」は、東南アジアの経済団体代表者に、日本で実施するべき人材育成のテーマについて意見をいただくことが主な目的でした。参加者からは「自分たちも日本に学ぶが、日本も自分たちに学ぶべきところがある(特にインターネット接続環境と、英語力について!)」との意見が寄せられました。
関経連は長年アセアン地域の経済人に対する人材育成研修を実施しており、PREX 設立後はPREX が実務を担当しています。研修のテーマも日本的経営を学ぶ内容からスタートし、最近では環境問題などグローバルな課題を取り上げています。
世界の政治も混迷の度合いを強めている昨今、各国の行政官や経済人との人的なネットワークを築き、日本を理解するファンをつくることのできる研修事業は、今後の日本にとって重要な役割を担っていると感じます。この事業に、もっと多くの日本人が研修員と一緒に学び、交流できる機会を作ることができれば、さらに意義が深まると考えています。



【研修レポート】フェイスブックを立ち上げたヨルダンの研修員と「省エネ大賞」(2016年12月)

7 月に実施の「JICA 省エネ技術と技術普及のための行政の取り組み」研修を担当しました。研修に参加したのはフィリピン、ヨルダン、パレスチナ、ブラジル、セントビンセントの電力会社の社員で、ビルや工場の中での省エネ設備や日本が推進する省エネ政策について学びました。
私が嬉しかったのは、研修最終日です。研修員は具体的で期待以上のアクションプランを発表してくれ、「PREX が意図していることが伝わっていたのだ!」と実感しました。
中でも、ヨルダンの研修員には驚かされました。27歳の電力会社の方でしたが、研修中は集合時間に遅れてくるし、工場見学の時もいつも一番最後をゆっくり歩いていました。提出物もなかなか出してくれません。その彼が、研修中に「省エネ情報発信のためのフェイスブックページ」を立ち上げていたのです。フェイスブックでの発信は、 本人のアクションプランにも記載されていた項目のひとつでした。日付を見ると7 月中には準備をしていたようで、この素早さは、研修中の様子からは思いもしないことでした。彼が省エネについての情報発信の必要性を強く感じていることがよくわかりました。
途上国にとっては、省エネは最優先課題ではありません。研修員の周りには、省エネに関心のない人や、やらなくても大丈夫と思っている人も多いと思います。研修員からは、「国は、経済成長を第一に考えているので、電力を使うことには予算がつくが、省エネには予算がつかない、まして、民間企業の場合は予算がつかない」という話をよく聞きました。途上国で省エネを推進するにはどうしたらいいのか、私も研修員と一緒に学び、考えました。
日本の行政が取り組んでいる事例の中で「省エネ大賞」は、途上国でも取り入れやすく、効果があるのではないかと私は考えています。各国で「省エネ大賞」を導入すれば、民間の省エネも少しずつは推進できるのではないでしょうか?

JICA 省エネ技術技術普及のための行政の取り組み(A)研修の研修員の皆さん。左から2 人目がヨルダンのアナスさん。   ヨルダンの研修員が立ち上げたフェイスブックページ。