インドネシア同窓会会長:ヘル・サントソ氏
ヘル・サントソ
インドネシア・日本友好協会事務局長

私が参加した関経連アセアン経営研修は亡きモハマッド・ゴーベル氏(インドネシア日本経済委員会ラフマット・ゴーベル理事長のご尊父)が松下正治関経連副会長(当時)にインドネシアへの教育支援を提案されたのがきっかけです。PREXが関経連から受託して実施してこられた20年のあいだに大企業、中小企業の多くの人材を開発し、インドネシア経済の発展に大きく貢献されましたことに感謝申し上げます。そうした立派な活動の同窓会会長に選ばれたことは私にとって大変光栄なことであり、微力でありながらも両国のために尽くしたいと願っております。産業分野の人材開発において、何十年も関経連や他の人材育成機関、そしてPREXが実績を積み上げて来られました。ヒトを育てることは一朝一夕に出来るものではありません。過去、現在、未来の長い流れの中で両国の友好関係の促進も見据えた国際貢献の意識も必要です。だからこそ、PREXや関経連、や他の歴史ある人材育成機関がこれまで蓄積されたノウハウと人脈を生かして、更なる活動を推進されるようお願いします。

また、2007年にユドヨノ大統領と安倍首相が署名されたEPA(経済連携協定)によって、2008年以降看護師、介護福祉士候補としてインドネシアから700名近くが来日し、国家資格取得のために努力しています。これは両国の絆を強めてくれるものです。しかし、EPAにはその他の分野も多く含まれていますので、この協定をお互い活かして新しい協力関係を築いていけるのではないでしょうか。

日本をインドネシアから眺めますと現在いくつかの難しい問題に直面されていると感じます。ひとつは、特に中小企業における後継者問題。かつて日本の成長を支えてきたのは、大・中・小企業の「匠」と呼ばれるモノ作りの高度な技術でした。ところが、その高い技術を継いでくれる若者が日本には少なくなっています。「匠」の技術者の高齢化が進み、せっかくの技術が消え去ることはあまりにも失うものが大きいと思います。幸いなことに技術研修などを通じてインドネシアの若者にその技術が受け継がれようとしています。インドネシアにはモノ作りの経験があまり蓄積されていないことからも、ぜひ日本の経験から学びたいと思います。また、近隣諸国との関係でにわかにクローズアップされた資源問題についても、豊富な資源を持つインドネシアと日本が共存共栄することで解決できると信じます。こうしたことから、両国の協力関係はさらに強化されなくてはなりません。

PREXの皆様には、これからもインドネシアの工業発展、特に裾野産業人材の育成に対し引き続きご支援頂きたいと存じます。それが、両国の産業ならびに友好関係の持続的な発展につながるものと確信いたします。